クラブ / ジャズ・シーンを第一線で牽引する、"レコード番長"のニックネームでおなじみのDJ / プロデューサー、須永辰緒。全国各地でのDJに加え、自身のソロ・ユニット、Sunaga t experience名義で発表した4枚のアルバムや、150作を超えるプロデュース・ワーク / リミックス作品を通して、"クラブにおけるジャズ"を提示し続けている重鎮だ。
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そんな彼が監修する数多くのコンピレーションの中でも代表的な作品が、'06年にスタートした『夜ジャズ』シリーズだ。これまでに、全8タイトルがリリースされているが、このたび、その"特別編"となる『須永辰緒の夜ジャズ・外伝~All the young dudes~すべての若き野郎ども』が登場した。ジャズという共通のキーワードを軸に、ルーツや表現方法によって全く異なるサウンドを展開する、国内15アーティストの楽曲を収録した本作。『夜ジャズ』シリーズの中では異色の作品ながらも、その収録曲からは、他シリーズ同様、深夜のダンス・フロアに漂う濃厚な空気感や熱気、色香を感じ取ることができるだろう。
また、EGO-WRAPPIN'やSOIL&"PIMP"SESSIONS、勝手にしやがれ、PE'Zといった、ジャンルを超えて人気を博しているアーティストも参加しているため、ジャズに触れたことのないリスナーにとっては、入門編としても楽しめる作品となっている。
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そこで、『夜ジャズ』シリーズのコンセプトと、現在進行形のジャズがつまった『須永辰緒の夜ジャズ・外伝~All the young dudes~すべての若き野郎ども』の内容について、須永辰緒に詳しい話を聞いた。なお、インタビューの後には、須永氏による全収録曲の解説を掲載しているので、そちらも合わせてお楽しみください。
【『夜ジャズ』の出発点は深夜3時のフロア】
ーーまずは、夜ジャズ・シリーズがスタートした経緯から教えてください。
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「シリーズを始めた頃は、'60~'70年代の黄金期のジャズだけでフロアを構成するのに、自分が盛り上がっていた時期だったんです。それまでは、踊りやすい曲も割とプレイしていて、それを撒き餌にジャズで踊ってもらうスタイルだったけど、そろそろ、お客さんにストレスを与えることも厭わず、ジャズだけでフロアを構成してもいいんじゃないかと思っていたんです。ジャズだけでダンス・ミュージックとして成立させようというのも乱暴な話だし、生音のジャズだけで踊るって、ダンス・ミュージックに慣れた若いクラウドには難しかったけど、敢えてやっていたんですよ」
ーーお客さんに対する、ある種の挑戦からスタートしたんですね。
「それで、あるとき、深夜の3時にハンク・モブレーやリー・モーガン、ヨーロッパの誰も聴いたことのないジャズだけで、フロアが盛り上がっていたんですよ。あまりにもその光景が格好良くて、東京にこんなシーンがあることを誇りに思い、何か形に残したくなったんです。そのときに、"深夜のジャズだから、これは夜ジャズだ"と思ったんです。その話をレコード会社の人が面白がってくれて、コンピレーションという形でリリースできることになったんです」
ーースタンダードなジャズのどんな部分に、踊れる要素を見いだしたんですか?
「ジャズに踊れる要素を感じたというよりも、選曲やミックスで、踊れるジャズに無理矢理仕立てたんです。元をただせば、ジャズで踊るのは当たり前で、今みたいに、椅子に座ってじっと聴くものではなかったんですよ。だから、原点回帰という側面もありますね。それに、元々自分が、ハードコアやパンクのDJ出身だから、パンクな精神が好きなんですよ。DIY精神を引きずっているので、黄金期のジャズだけで現在のフロアを揺らすことが、めちゃくちゃパンクなんじゃないかと思ったんです。ジャズを方便に、パンクな精神を実践しているというところですね」
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